診療科のご案内乳腺外科

当科の概要

当科は日本乳癌学会認定施設となっています。また、がん治療全般については日本がん治療認定医機構認定研修施設でもあります。そして広く行われている乳がん検診での検診施設としても協力しています。
乳がん手術症例数は年間100例(令和5年度)程度で、センチネルリンパ節生検を併用し、可能な限り低侵襲治療の方針をとっています。また形成外科と共同で乳房再建術にも積極的に取り組んでいます。病院内各部署が協力した教育行事として、乳腺外科、放射線科、臨床検査科との合同で「乳腺画像カンファランス」を定期開催し、乳がん治療のレベルアップをはかっています。
また乳がん患者さん向けの講演会も院内において開催され、疾患についてのわかりやすい解説を行っています。そして自身の病気についての理解を深めてもらっています。

スタッフ紹介

役 職 氏 名 卒業年度 専門資格/所属学会等
乳腺外科医長 おごう やすまさ
小河 靖昌
平成9年 日本外科学会認定医・専門医・指導医
日本消化器外科学会指導医・消化器がん外科治療認定医
日本乳癌学会専門医
日本がん治療認定医機構認定医
日本乳がん検診精度管理中央機構検診マンモグラフィ認定医

乳がんの診断

当診療科では超音波、MRI/CT、3Dマンモグラフィ-、病理検査などによる正確な診断により、患者さんの乳がんのタイプを分類して治療に役立てています。
特にマンモグラフィ-については、マンモグラフィ-撮影認定技師8名がおり、丁寧な撮影に当たっています。
撮影法は従来の方法に加えて3次元撮影技術である3Dマンモグラフィ-(トモシンセシス)を導入してより正確な診断を目指しています。
従来は乳腺の重なりによる影響を受けることが多かったのが、この撮影法ではその影響を取り除くことができるようになっています。

当院のマンモグラフィ検診は、マンモグラフィ認定資格を取得した女性技師が撮影しています。
何か気になることや質問などがございましたらお気軽にお声かけください。
乳がん検診のご案内はこちらをご覧ください。

3Dマンモグラフィー(トモシンセシス)

通常のマンモグラフィーですと左の写真のように「がんが疑われる病変」と診断されますが、右の3Dマンモグラフィーでは「あきらかな乳がん」と診断できます。

乳がん検診を受けて要精検となって受診する場合、若年者の方で乳腺組織が密である場合、乳房温存手術後の残存乳房における検索の場合などに大いに威力を発揮しています。
また令和6年6月より装置更新に伴い、低被ばく高速モードでの撮影方法が追加されました。検査の目的に応じてモードを使い分け撮影を行っています。

施設認定

「特定非営利活動法人日本乳がん検診精度管理中央機構(精中機構)」が、マンモグラフィ検診の精度を高め、それを維持するために、撮影装置や実際に撮影された写真、撮影に要したX線の量などを評価し、検診に必要とされる基準をすべて満たした施設を認定施設とするものです。基準を満たすためには、撮影装置等の毎日の精度確認や、高い撮影技術が要求されています。
当院はマンモグラフィ検診施設・画像認定施設に認定されております。「検診マンモグラフィ撮影認定放射線技師」や「検診マンモグラフィ読影認定医師」の資格を取得する医療者が業務に従事し、「質の高い医療」を行っています。

乳がんの治療

手術療法については適応例に対してできるだけ乳房温存手術を、腋窩リンパ節に関してはセンチネルリンパ節生検法を用いて選別を行い、必要な場合にのみ郭清を行っています。
乳房再建については、同時再建の場合は乳腺外科と形成外科との共同作業となり、異時再建の場合には専ら形成外科が行うことになります。再建法としては、自家組織を用いる方法と人工物を使用する方法の両方が可能で、日本オンコプラステイックサ-ジェリ-学会のインプラント実施施設・エキスパンダ-実施施設の認定も受けています。
手術で摘出した標本についての詳しい病理組織検査の結果によって、手術後の放射線療法や薬物治療法が決められます。具体的には、乳がんを遺伝子発現、ホルモン受容体発現、増殖因子受容体発現、増殖スピ-ドなどから

  1. ホルモン療法が有効なタイプ
  2. 分子標的薬のハ-セプチンが有効なタイプ
  3. 強力な抗がん剤が必要なタイプ

に分類して、患者さんごとに最適な治療法を細かく検討して診療にあたっています。 手術後に抗がん剤治療が必要な場合には、外来通院をしながら「外来化学療法室」にて受けてもらっており、専任の薬剤師、看護師によるきめ細かなサポ-トが行われています。 また、手術後は、がんの進み具合にもよりますが、平均的には10年間を定期的なフォローアップ期間としています。

チーム医療について

最近のがん診療においては様々の部位のがんにおいてチーム医療の必要性が唱えられ、乳がん領域では特にそれが強調されてきています。
フォロ-アップ期間を含めて診療期間が長期に及ぶ乳がん治療においては、医師が担う専門的医療以外の要素が数多く含まれてきます。たとえば乳がんの診断を受けた時、手術後の不安を感じる時、抗癌剤治療の副作用に悩む時などに対しては精神的なサポートが必要と考えられます。また、経済的・社会的悩みや不安への対応も欠かせません。こういった様々な問題に対して当院では外来看護師と、「がん相談支援室」が協力して対応に当たっており、専任のスタッフが気軽に相談に乗って、悩みを共有しつつ必要に応じて関連部署との連携をとっています。
このように乳がん患者さんの診療を幅広い視点からサポ-トできるような体制を強化し、より良いフォローアップが出来るよう心がけています。

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